「王様の仕立て屋 1 〜サルトリア・ナポレターナ〜」、連載雑誌が終わったので取り敢えず前シリーズは終了。そして雑誌を変えての新シリーズ第1巻です。
前シリーズではとにかく師匠のマフィアへの借金を肩代わりしてしまったため、マフィアの監視がうるさく、だからこその特別な代金仕事=特急仕事でした。これがセレブに借金を肩代わりしてもらってセレブの庇護下に入ったものの、やっぱり案の定の貧乏生活。しかもコブがふたつ付いています。
ま、コブと言っても弟子のマルコもセルジュもなかなか特殊な技能を持っていますし、そもそも織部が凄腕職人なんだからどうにかこうにかなっていく素敵な展開が読みたいです、このシリーズでは。
取り敢えず雑誌も変わっての1巻ですので最初はキャラ紹介。なんて言うか織部側はこの三人であっさりしたものだけど、周りがにぎやか。一瞬織部ハーレムになるかと思ったジラソーレの女性陣や、セレブリティな人々の数々。どのキャラもそれぞれ特徴だっていいんですが、さすがに多い。キャラ紹介を兼ねつつもいつもの特急仕事も織り交ぜていますから今巻は各話の密度が高い。いや、意図して一話読み切りにしているからもあるからでしょう。
前シリーズ後半は読み切りは少なかったし、ヘタしたら1巻超えての展開もあったりして面白くない展開だと少々きつかったので、今回の読み切り展開は嬉しいです。
そんな読み切りだからこその織部の特急仕事の速さ、彼の凄腕っぷりがわかります。今シリーズでは彼の技術的なすごさは当然のこととして、さらに人間観察、問題解決能力の凄さが神がかってきています。
そう、弟子のマルコが100点の正解を出してもそれにダメだし、120点を目指すという彼の完璧を超えた完璧主義は恐れ入ります。
また、忘れてはいけない女性陣、ジラソーレ社の面々は通常営業中です。特に自称織部のライバルでここのところは賃デレヒロインでもあるラウラのツインテールも神がかっています。もうツインテールが本体じゃないかってほどに彼女の思いのたけすべてを語っていますし、彼女のツインテールの片方だけのコマがもう表情豊かでこれだけで彼女の単発読み切り書いてもいいんじゃないかっていうほどキャラが立っています。
唐突だけど展開の無理を通す(というかナポリ男の琴線に触れるための作戦)ためのコスプレも相変わらずかわいい。ただ、彼女の腕も天才が努力しているキャラなのですからして、もうちょっと技術でもすごいんですよって展開がキャラ紹介としてほしかった。おいおい出てくるだろうけど。
ジラソーレ社は設立当初の女の子だけでやいやい(なぜかキャッキャとかいう形容詞が使えない)やっていた頃の物語が入っていて、新鮮だった。周り若々しいのにユーリアが全然今と変わっていないのもおもしろかったけど、やっぱり今や各国支店に散っているフェデリカ、クラリッサ、エレナも一緒にいるのが嬉しい。全員一緒に始めていたんだと思うと感無量。また集まって織部の取り合いしてくれないかな。
うん、単純に華やかだということもあるので、彼女達の創業当時の悪戦苦闘を定期的に描いてほしいです。
そろそろ、アニメ化とか映画化とか無茶ななにかをしてほしい時でもありますね。

王様の仕立て屋 1 〜サルトリア・ナポレターナ〜